□ CLAY AIKEN/A THOUSAND DIFFERENT WAYS
 カバーバラード集という感じ。1 RIGHT HERE WAITINGは、リチャードマークスの名曲。しっとり、切ないいい曲だ。私的にはリチャードマークスの方がいい。3 WITH OUT YOUは、個人的に思い入れがある曲だ。卒業式の後、子どもたちにお別れの話をする。教室で子どもたちとの最後の10分をこの曲をバックに過ごしたことがある。泣いて泣いて言葉がつまり、「こんな先生についてきてくれてありがとう」って言うのが精一杯だった。この曲を聴くと思い出す。マライアキャリーのもいいが、AIKENのも素晴らしい。4 EVERY TIME YOU GO AWAY これはホール&オーツの曲だ。さらっと美しく歌い流す感じだ。5 SORRY SEEMS TO BE THE HARDEST WORLDは、エルトンジョンの作品。アコースティックギターの音色が何とも切ない。AIKENのファルセットボイスに包まれながら眠りに落ちそうだ。6 WHEN I SEE YOU SMILEは、ダニーウォーレンの曲。バックの音がオーケストレートされていて優しい。チェロやバイオリンなどの音は壮大な自然をイメージさせる。クリスデバーを想起する。7 A THOUSAND DAYSは、アルドノバの名前が見える。これも前曲同様、壮大な自然をイメージさせるような素敵な曲。8 EVERYTHING I DOは、ブライアンアダムスのナンバー。ブライアンアダムスには、もっと素敵なバラードがいくらでもあっただろうに、この曲をなぜ?って思う。いい曲なんだけど。9 BECAUSE YOU LOVE MEは、ダニーウォーレンの曲。ピアノを基調としたバックの音にしっとりとした歌声。10 I WANT TO KNOW WHAT LOVE ISは、かのフォリナーのナンバー。この曲を女性ボーカルを入れてデュエットをしている。珍しくギター音が耳につく。残念ながら、これはルーグラムが歌うフォリナーの曲の方がいい。あのルーグラムの灰汁のある微妙なボーカルでなくては表現できない世界だと思う。11 THESE OPEN ARMSは、何とボンジョビの曲。デズモンドチャイルドの曲でもある。素晴らしいバラードナンバーだ。12 HERE YOU COME AGAINは、ギター音以外のキーボード系の音だけで静かに進んでいくナンバー。眠りそうだ。13 EVERYTHING I HAVEはウイリアムジョセフをフューチャーしたナンバー。彼のピアノをバックに歌うAIKENの歌声は本当に素敵だ。14 BROKEN WINGSは、ジョンラング、スティ−ブジョージ、リチャードペイジの曲となっている。少しバックの音を前に出して、ボーカルを後ろに引っ込めてラストの曲らしい音像になっているように思う。いやあ、まあ、これだけバラードを聴かされると普通は途中で飽きてしまう。しかし、バックの音もいろいろバラエティーに富んでいて聴き応えがある。AIKENのボーカルもそれぞれの曲で味を出している。94点

2006.11月 番外編?

□ LEGS DIAMOND/DIAMONDS ARE FOREVER
 1970年代からのバンドのようで、2005AOR天国から出た作品だ。ジャケットの写真を見ると結構なおじさんばかりである。AOR天国から以前おまけにもらったメロハ集の中にTIME WILL NEVER CHANGEという曲が入っていて、こんな格好いい曲をやるバンドなら聴いてみたいなと思っていた。で、中身なんだけど、一番にいい曲が先の曲だった。他の曲は、LAメタルを少しマイルドにした感じにダークさを色づけた曲が混じっている。キーボードが入っているので、LAメタルとは一線を画すが、メロハとしてはちょっと粗いように思う。イメージ的にはKISSかな。6曲目 10曲目くらいかな、いいなってのは。後の曲は、私にはちょっと泥臭い。88点
□ JOE LYNN TURNER/NOTHING'S CHANGED
 RESCUE YOU以来の2nd。私にとってのジョーリンタナーは、レインボーのアイサレンダーであり、BENT OUT OF SHAPEのハードポップだ。グラハムボネットと比べると断然いい。で彼は、今や結構売れっ子のVOリストとしてあちこちのプロジェクトに参加している。それぞれにいい味を出している。RESCUE YOUは、その延長線上にあったように思う。本作は、ちょっと自分らしさを出し過ぎかな。ブルージーというかソウルフルな曲が中心である。もっと、メロハぽいものを、ポップなものを期待してしまう。88点
□ SHOUT
 
10年の時を経てリマスタリングされ日の目をみることができたBOSTONのバンドSHOUTの作品である。非常に、懐かしい音だ。1980年代前半ヘビメタの隆盛期に登場したいくつものバンドを思い起こさせる。ある意味で正当派メタルかな。アメリカンハードであり、DOKKENあたりを想起させる。いい感じな曲が続くのだが、今一に感じるのは、恐らくボーカルさんが少し弱いのと、そのボーカルの声が少し凹んで霞がかかったように聞こえるからだと思う。90点