2006.4 review
□ TONY OHORA/ESCAPE INTO THE SUN
元プレイングマンティスのVOトニー・オホーラのソロプロジェクト第2弾。あのプレマンの音を期待していたが、少し違うかな。プレマンほどドラマチックな哀愁サウンドではない。そうした雰囲気はあるが、そこにFWてきなメロハエッセンスを加えた感じだろうか。プロデュースをラストトライブのマグナス・カールソンが担当しているということもあって、正統派のメロハという音作りになっている。その分が、プレマンほど甘ったるくない。メロハファンならば、十分に楽しめると思うが、プレマンの作品群より上かと言うと???である。この辺りは、好みの問題で、哀愁みどっぷりのプレマン節を求めると少しがっかりくるかも。メロディーも親しみ易く、それに加えて、ギターも聴き応えがある。ただ、少し音圧が弱いように感じるが、私の錯覚だろうか。93点
□ HARTMANN/OUT IN THE COLD
アットバンスのVO、オリバーハートマンのソロ作品。AT VANCEと言えば、パワメタという感じだろうか。2枚しか聞いたことがないので、格別な印象がない。アバのカバーをやっていたのが印象的だったくらいである。さて、本作はアットバンスとは全く違う世界の音である。AORハードといってよい作品である。ハートマンのボーカルを前面に出したミドルテンポ&スローナンバーの曲で構成されている。例えばヨルンランデのソロは、パワメタ的であるが、ハートマンの本作は違う。彼は、メタルではなく、ボーカルを主とした作品を作りたかったのだろう。最近聴いた中では、ジェイ・ミルズあたりに近い印象である。JAYの方はTOTO的なAORハードであるが、ハートマンの方はデビカバ風味のAORハードである。従って、ヨルンランデのボーカルに少し似ている。彼より少し軽めだが。AORハードを好まれる方にはオススメだが、正統派メタルというかハードでパワフルなメタルをお好みの方にはちょっと・・・かな。92点
□ GLASS TIGER/DIAMOND SUN
1988年、グラスタイガーの2nd。ジャーニーのサポーティングアクトとしてツアーをしたこともあるようだ。カナダのバンドであるが、アメリカンな印象を受ける。産業ロックの範疇にはいるのだろうが、プログレッシブでもあるし、民族音楽的な音を導入しているし、時にはブライアンアダムスぽくもあるし、・・・やはり全体としては産業ロック的である。メロディーは、ポップで耳に馴染みやすい。メロハファン必聴というレベルの代物ではないが、適当な値段で中古ショップにあれば買って聴かれても損じゃないですねというレベルのものである。好みの問題もあるだろうが、特に前半の曲はメロハを聴かれる方なら及第点だと思う。90点
□ WESTLIFE/COAST TO COAST
ウエストライフ。イギリスのボーイズ・コーラス・グループの2000年発表の2ndのようだ。この類のCDは、平素私は聴かない。だから、殆ど期待しないで聴いた。結論を言うと、思ったよりよかった。バラードづくしというイメージと音が今一という感じは、やはりだった。確かに打ち込み系のリズム音は、私には今一である。しかし、結構ギターの音はGOOD。そして、何よりメロディーが非常に心地よく耳に馴染んだ。殆どの曲を一緒に口ずさめると言うのは、メロディーが素晴らしいと言うことだろう。1曲私にはNO THANKSという曲があるが16曲中1曲だから許せる。4曲目のデユエットの女性の声、マライアキャリーに似ているし上手だなと思ったら、そのままだった。いやあ、こういうCDもたまにはいいかな。これで、音がバンドの音だったら言うことないんだけどな。93点
□ KEANE/TODAY,TOMORROW AND TONGIHT
キーンの2nd。キーン兄弟が出した作品としては、やはり1stが有名だし、そちらの方が作品的には荒削りながらいいように思う。TOTOが全面的にバックアップしているので、音はTOTOそのものである。懐かしいターンバックやBOZのミドルマンの頃の音である。ギター、ドラムのこの音は、本当に懐かしい。1stとあまり変わらない感じがするが、少しベースとピアノの音が控えめになったような気がするが・・・。それで、この作品のハイライトは10曲目のバラードである。この1曲だけで、KEANEの2ndは聴く価値がある。AORハードは、このような美しいバラードこそが命である?(独断)初期のTOTOが好きな方なら聴いても損はないだろうという感じかな。90点