2006.7 review

□ WALK ON FIRE/BLIND FAITH
 メジャーなバンドではないので、詳しいことは全く分からない。以前DANさんのサイトに掘り出し物のような作品として紹介されていたような記憶がある。アメリカのバンドというくらいしか分からない。この作品以外には出ていないように思う。中身であるが、AORハード+産業ロックかな。非常に聴き易い。ボーカルの声は少し渋めであるが、この手のメロハにぴったりである。キーボードの装飾も結構あって、マイルドである。TOTOなんかとは違って、バックの演奏もフュージョンでなくロックである。最高にいいとはいえないが、AORハードが好きな方ならまずまずの作品である。掘り出し物と言ってもいい逸材である。92点

□ MARTIN STENMARCK/KIND OF ME
 スエーデンのシンガーソングライターなのだそうである。素敵なポップス+フォークというイメージだろうか。非常に味わい深い、メロディーのしっかりした作品群である。アコギを中心としたバックの音に、しっとり刹那系+ポップなメロディーが乗る。ロックというイメージはない。北欧版の歌謡ポップ(ニューミュージック)という感じではないかな。それにしてもスゥエーデンという国からどうしてこのように素敵なメロハが次々に生まれるのだろうか。不思議でならない。小さな国なのに。気持ちよく、心地よく聴ける一枚であ
る。93点

□ MICHAEL MORALES/THAT'S THE WAY
 マイケルモラレスの3rd。前2作は、非常に素晴らしい作品であった。人によっては、デフレパぽいサウンド、曲だとの評価がある。私的には、どうもその意見には納得がいかない。まあ、そんなことはどうでもいいのだが、本作品は玉石混交ながらメロハ度の高い充実した作品がたくさんつまっている。前2作と比べると、確かにヘンな曲がいくつか混ざっている。その分、私は不満である。しかし、これだけメロハを聴かせてくれる人物はいない。イメージ的には、ミチーマロイに僅かにロック色を強めた感じかな。93点

□ DANGER DANGER/SCREW IT
 DANGER DANGERの2nd。彼らの1stは、素晴らしいメロハの名盤であった。同時期に登場したFIREHOUSEに勝るとも劣らない素晴らしいアルバムだった。ところが、FIREHOUSEの方は、2,3rdとメジャーになっていったが、DANGER DANGERは尻すぼみ。ポールレインの脱退も関わろうが、やはり曲が問題なのだ。この2ndは、基本的には彼ららしいメロハなんだが、焦点化できていない。いろいろなことをやりすぎ。ファンキーな曲あり、ラップ的な曲あり、ロック色の強い曲あり、従来の感じの曲あり。よく言えば、バラエティーに富んでいる。しかし、一体どのような音楽をしたいのかが分かりにくい。そういこともあり、この作品は、今一の評価なのだと思う。半分くらいの曲は彼ららしい素晴らしい曲だ。そうやって割り切ればGOODである。もう一つ言って置かねばならないのは、この作品はまだポールレインのVOが聴けること。彼は、非常にメロハのサウンドあった声をしている。玉石混交のこの作品は、90点かな。

□ NEGATIVE/SWEET & DECEITFUL
 フィンランドのネガティブの2nd。1stは聴いていない。ぱっと連想するのがやはり、同郷のラスムスである。この湿り気のあるメロディーは、フィンランドのバンド?の特徴であろう。非常に切なげで琴線を刺激する。ガンズ&ローゼスやスキッドローに影響された?などというコメントがライナーノートにあるが、私的には全く関係のない音である。前バンドは私はあまり好きではないということもあるが、こちらは音はゴシックメタルと言う感じだろう。面子の容姿は確かに、ガンズ・・・って感じだが、やっている内容は違う。刹那系の音を好む日本人には非常にマッチした曲が次々に流れてくる。素晴らしいの一語だが、ラスムスと比べるとちょっと弱いかも。93点

□ DAY AFTER TOMORROW/DAY ALONE
 3rdなのだそうだ。ZARDとかB'Zくらいしかこちらものを聴かない私にとっては、全く先入観なしにきいた。メロディアスハードの範疇に入るんだろう。ギターなんかは丸々そう。ただ、ドラムの音が最初は打ち込みかと思ったくらいで今一かな。ギターさんは誰がひいているのか知らないけど、如何にもメロハというソロとリズムの刻みを展開している。キーボードの装飾もなかなかなものだし、メロディーも非常に親しみ易い。ただ、私的にはボーカルさんの声が少し若々しすぎて軽いかな。とまれ、こちらもの作品も結構いいなって感じた。後は、バンド的なサウンドがほしいな。ボーカルアルバム的なプロダクションなのが不満かな。92点

□ ZARD/TODAY IS ANOTHER DAY
 
前記のD・A・Tとほぼ交互にこの作品を聞いた。繰り返し繰り返し。(出張中の電車の中歩きながら・・)。ZARD、1996年の作品だからもう10年も前のものだ。一番最初に聞いたとき、この作品はベスト盤?と思った。聴いたことのある曲ばかりだから。そういうこともあって、気持ちよく聴くことはできた。D/F/Tとの違いが面白い。サウンドが、こちらの方がバンド的だ。音は、ギターもキーボード系(ピアノを結構使っている)も多少古い感じはする。メロディーにかぶせるコーラスが綺麗だ。そして何と言っても、坂井さんの声、表現力はD/A/Tの彼女とでは比較にならない。こちらは、古典的なメロディアスハードと言える。D/A/Tの音はモダンと言うか今風の音だ。ということもあって、おじさんの私にとってはZARDの方がグンといい。しかし、しかし、初期の頃のザードの作品と比べると、平坦というか、似たような曲ばかりと言うか、シングル的な曲を寄せ集めたと言うか、何か物足りないのも事実である。93点