2006.8 その3 review
□ DAVID ROBERTS/ALL DRESSED UP
デビッドロバーツの1982年の作品。巷では結構のレア盤になっていて、再発が熱望されていた一枚である。やっと、今年になって再発の運びになった。80年代の初期、この手の音楽はかなり出回っていたのだろう。TOTO,AIRPLAY関連の作品が多い。多いが殆どブレイクすることなく消えていっているようだ。そうした中の一枚が本作なんだろう。中身であるが、私的には必聴盤というほどのしろものではない。AORハード的には十分に楽しめるが、何と言うか昔のデフレバード(ブレイクした)である。デフレパも当時のビッグバンドの音をブレンドしていたと感じた。このデビッドロバーツもそう。1曲目は、ジャーニーにキーンをブレンドしたような雰囲気。2曲目はAOR色を強めたジャクソンブラウン風。3曲目は、もろTOTO。4曲目は、完璧なクリストファークロス風。声自体も似てる。他も全般には、TOTOとAIRPLAYぽさが感じられる。嫌いな感じではない。むしろ好きな雰囲気なのだけど、中途半端というかこの人らしさが薄いように思える。どの曲もAORハードとしては上質なのだが、クリストファークロスの南から来る男のようなアルバムから比べると小粒と言わざるえない。92点
□ STARFIELD/BEAUTY IN THE BROKEN
カナダのクリスチャンロックバンドの2ndのようである。私的には、好きな感じの音楽と苦手なタイプの音楽が混在する。典型的が1曲目と2曲目。1曲目のMY GENERATIONのギターの使い方とメロディーがだめだ。何回聴いても好きになれない。ところが、2曲目のTHE HAND THAT HOLDS THE WORLDはバックの音、メロディーとも最高だ。ギターの使い方も前面に出ないアンサンブルに徹している。それにメロディーが、音を薄くしたり重ねたりの妙が素晴らしい。3曲目のSON OF GODも心に染み入るようないい曲である。ところが、4曲目、このザクザクとしたギターの使い方のイントロが嫌いなんだ。でもボーカルが入るとその音が消えるので許せる。9曲目のGLORIOUS ONEなんかはいい感じ。他の曲も悪くはないが、凄くいいという感じではない。メロディーが残ること、それとギターの使い方という点において私には少し厳しいかな。90点