2006.8 review

□ TOM JONES /VOLUME ONE
 この最近、古いアメリカンポップス?を時々聴いている。トムジョーズなんておじさん、私は名前くらいしか知らない。で、聴いてみて、・・・・私的にはパワメタやパンクやラップやダンスミュージックなんかより、ぐんと聴ける。カントリーぽいもの、ファンキーぽいものも若干混ざっている気がするが、そうした曲を除くとスタンダードAORであり、心地よく聴ける。”UNCHAINED MELODY” ” YOU'VE LOST THAT LOVING FEELING””GREEN GREEN GRASS OF HOME”"STARTING OVER””MY WAY”とまあ、おなじみの曲が流れてくる。懐かしいなって思ってしまう。アメリカ盤の懐メロ特集だな。セワシナイ音のヘビメタよりおじさんにはFITしているかな。88点  

□ JOHN COUGAR/AMERICAN FOOL
 ジョンクーガー最大のヒット作品じゃないだろうか。私が大学を卒業した頃、仕事に付きたての頃、通勤途中毎日毎日聞いた。デフレパードなんかもブレイクしていたような記憶がある。イメージとしては、スプリングスティーンだろう。彼の声を更に嗄れ声にしたような感じだ。曲はシンプルなんだけど、非常にメロディアスだ。HURTS SO GOOD、JACK&DIANEの2連発は、非常にインパクトがある。そして3曲目HAND TO HOLD ON TOがある意味、私はこの作品のハイライトではないかと。シンプルなギターと渋いボーカル。このスタイルは、スプリンスティーンもそうだし、トムペティーもそうだ。ただ、私的にはこのアルバムは5.6曲目という中盤がつまらない。しかし、7曲目CHINA GIRLから盛り返す。最後WEAKEST MOMENTSという名曲で閉めくるくる。20年以上のときを超えて今聴いても聞き入ってしまう。スプリングスティーやトムペティーのようにBIGにはなれなかったけど、素晴らしいAMERICANロッカーである。95点

□ MARTIN STENMARCK/ONE
 スエーデンのシンガーソングライター。BBマックやサベージガーデンが引き合いに出されているサイトがあった。BBマックはちょっと?と思うがポップデュオのサベージガーデンはなるほどと思う。しっとりと落ち着いた切なげなメロディーがアコギをブレンドしたバックのサウンドの上に乗る。後半はちょっとポップでモダンな曲が目立つ。
私的には前半のフォークロック&ポップスのナンバーの方が好みかな。後、リズム隊の音がやはり少し気になる。打ち込みではない?んだろうけど、そういうところも今一かな。全体のレベルで言うと、以前紹介した作品の方がGOODではないかな。92点

□ JEFF SCOTT SOTO/LOST IN THE TRADITION
 
タリスマン、タカラ、ヒューマンクライとあちこちのVOさんをしているスコットソート。プリズム以来のソロ作。前作は名盤だった。あれと比べると厳しいというのが率直な感想である。1曲目から丸々ジャーニーの世界である。メロディーだけでなく曲全般の雰囲気が同じだ。2曲目も。これならオージェリーではなくスコットソートがジャーニーのボーカルに入ればいい。そう思ってしまう。4曲目のバーラードで初めてソートらしい雰囲気を感じる。前作は、おとなし目の曲が中心だったので、1〜3曲目までの流れはちょっとハード過ぎに聴こえる。スコートソートは、4曲目のようなバラードでその真価を発揮する。5〜7曲目がまたハード。8曲目にバラード。9,10とハードな曲。最後の3曲がまたジャーニーぽい曲。ジャーニーぽい曲はハードでもOKだけど、中盤の5曲ばかりの立てのりのハードなリフの曲はいただけない。前作を踏襲してくれるとよかったんだけど。残念。89点 

□ FAIR WARNING/BROTHER'S KEEPER
 待望のフェアウオーニングの再結成盤。どこを切ってもFWという作品になっている。1曲目から最後の曲までFWそのものである。これまでの作品があまりによすぎたため、そうした名曲と比べると弱いというのは否めない。
 しかし、FWらしい曲が詰まっている。トミーハートのあのボーカルにヘルゲのスカイギター、ドラマティックな曲展開は相変わらずである。1曲目のDON'T KEEP ME WAITINGもいいけど、4曲目のWASTED TIMEなんかが如何にもFAIR WARNINGって感じである。こういう曲こそFWである。8曲目のALL OF MY LOVEなんていうバラードもFWらしい刹那系ナンバー。12曲目のRAINBOW EYESも彼ららしい哀愁味溢れるナンバー。ラストを飾るPUSH ME ONなんかは、FWぽいのりの昔のナンバーをごちゃ混ぜにして作り直したようなナンバー。途中、今一な曲が1曲あるが、それ以外はGOOD。全体的には、期待を裏切らない作品をつくってくれた。FW関連のラストオータムロドリームスやドリームタイドに負けない作品なのは、やはりトミーのボーカルに負うところが大きい。トミーハートなしにはこれらのメロディアスハードはあり得ない。今現在では今年一番のメロハ作品だ。96点

□ MICHAEL ENGLISH/ST
 CCM/AOR。聴く前から予想したような音、思ったようなメロディーである。幾つかのサイトに天使のような素敵な声・・・のような表記がしてあったが、私的には?である。別に、声が綺麗と言うほどでもないし、歌が格別うまいという印象でもない。AORそのものであるが、私的には今一歩ひきつけるものがない。メロディーもよし,AOR的なしっとりした曲調にそこそののボーカル。いいんだけど、格別いいかと言えばNOである。全般にいいけど、素晴らしいとうならせるような曲がない。ボーカルパフォーマンスもない。読書や仕事のバックにそっと流しておくにはいいけど、ステレオやカーステでボリュームを大きくして聴くような作品ではない。私に、マイケルイングリッシュの味のようなものが分からないだけなのかもしれないが。91点