2006.9 その2 review

□ CHARADE U
 もとJADED HEART のフロントマン マーケルボーマンとSINNERやBONFIREなどにギターリスト エンジェル・シュライファーのコンビプロジェクト第2弾。JADED HEARTのようでありBONFIREのような作品である。マイケルボーマンは、昨年JADED HEARTを脱退し、今年はZENO
RAINでのVO、更には自分の2作目のソロアルバムと1ヶ月のうちに3枚の作品を発表する。私的には大変好きなボーカリストであるが、ちょっと一本調子なところが玉に瑕かな。JADEDやBON・・が好きならば、十分に楽しめると思う。ただ、どれもコンパクトでいいんだけど、これはという曲がないのも事実。だから、1枚通して聴いて、「結構いいけど、今一のこらない」と感じる。91点

□ CLEARLAND/GIFT FROM TIME
 ブラリアのAORデュオ?とどこかのサイトに書いてあったと思う。典型的なAORハードだ。T'BELLのようなAIRPLAY、TOTO路線ではなく、産業ロックの曲をAOR的にやったって感じじゃないかな。どの曲も、どこかで聴いたことのあるフレーズ、演奏を含んでいる。コーラスのつけ方、さり気無いピアノの使い方など、非常によく考えて作りこんである印象だ。どの曲も、十分に耳を楽しませてくれる。ただ、最後のインスト(クイーンのボヘミアンラプソディー)は今一だ。折角の作品の締めとしては?AORハードが好きな方には十分に満足のいくだろう作品である。92点

□ IRON SAVIOR
 HELLOWEEN、GAMMARAYのカイ・ハンセンのプロジェクトバンド?この手のパーワースピードメタルに疎いのでよく分からない。メンツの中にBLIND GUARDIANのメンバーがいる。まあ、典型的なジャーマンメタルという感じだろうか。スピード系のナンバーは私にはちょっと辛い。4曲目のIRON SAVIORのギターリフ優先のノリよいナンバーはいい。ただ、ボーカルがこもって聞こえるのが残念。5曲目のRIDING ON FIREは、メロディーが格好いい。6曲目のBREAK IT UPは、ピアノをバックにしたバラード。メタルバラードとしてはちょっと弱いかな。7曲目は、昔ながらのメタルって感じ。8曲目のCHILDREN OF THE WASTLANDは、ちょっとダークさを組み込んだこれまた古きよきヘビメタという雰囲気。9曲目は、このギターの使い方が私は嫌い。メロディーはそうでもないけど。10曲目、WATCHER IN THE SKYも9曲目と同様。11曲目も、9曲目からずっとガンマレイ的で私は好きじゃない。12曲目はジョニ・ミッチェルのカバーだそうだ。それまでの曲と雰囲気が全く違う。ラストナンバー、これまたかわった感じのイントロ。13曲を聴き通すと疲れるかな。私のような軟弱なメロハを愛聴する人間には、この類のメタルのよさは分からない。86点

□ CHRIS DE BURGH/BEAUTIFUL DREAMS
 アイルランドの国民的歌手、クリスデバーの通算12枚目の作品だそうだ。私は初めてこの人の曲を聴く。オーケストラをバックに自分の作品他カバーも含めて一発録りした作品のようである。アイリッシュな哀愁味のあるメロディーとオーケストラ、そしてクリスの声が心地よい。何というか、自然を感じさせる。落ち着くというか安心するというか素朴感溢れるというか。どう言葉で表現してよいか分からない。個人的な好みで言うと、3曲目のCARRY ME、4曲目のDISCOVERY、6曲目のLOVE IN FOREVER、8曲目THE LADY IN RED、10曲目I'M NOT CRYING OVER YOU、12曲目SAY GOODBYE TO IT ALL、13曲目のONE MORE MILE TO GOも好きだな。これら以外の曲も、どの曲もいい。心洗われる曲ばかりである。ヘビメタは、そのときは聴くけど、一度しまい込んだら殆どのCDは聞き返すことはない。このCDは仕舞い込まずに、長きに渡って聴くような作品だと思う。95点

□ PETER CETERA/SOLITUDE SOLITAIRE
 シカゴのフロントマンだったピータセテラのソロ作。3曲目のGLORY OF LOVEにきて、やっと「これだよ」って感じる。彼には、こうしたバラード系こそが真価を発揮する曲だ。6曲目のTHE NEXT TIME I FALL、9曲目のONLY LOVE KNOWS WHYの3曲のみがいい。他の曲は残念ながら、私的には今一と言わざるえない。バラードばかりというわけにはいかないだろうが、他の曲が音的にもメロディー的にも好みと離れすぎている。1枚を通して聴くのは辛いかな。87点

□ ATTACK/SEVEN YEARS IN THE PAST
 ジャーマンメタルバンド。前に書いたIRON SAVIORなんかと比べるとちょっと音が悪すぎるかな。メロディーとか何とかいう以前に、このボーカルの不鮮明な感じと平坦なバックサウンドは、どうしてこんなの?って思ってしまう。リッキー・ヴァン・ヘルデンという人物が、リードギター以外は全てこなしているそうだが、格別でない。最後のタイトルナンバー(インスト)が一番聴きやすかった。72点

□ ANGELA AMMONS
 これは、いしわんさんのところにオススメされていたCDである。女性ボーカルものは、私は基本的に苦手なので期待をせずに聴いた。非常に聴き易い。ポップスと言うよりはやりメロハに近い感じはする。どの曲も心地よく聴けるのだが、一番はやはり最後のBROKENだろうか。美しい女性ボーカルの囁きのような歌声は胸に染み入る。ただ、全体に大好きって感じの曲はない。途中から、あれこの曲のギターリフBOSTONじゃん、この曲の歌い方オリビアニュートンジョンに似てる。これは、マライヤかな。なんて思いながら別の楽しみ方をしていた。僕の守備範囲ではないので、何とも評価しずらい。91点かな